2021年ドイツ連邦議会議員選挙(定数598)が9月26日に投開票で行われました。ドイツ社民党がキリスト教民主同盟と競り合って第1党になりました。
各党の議席は、以下の通りです。ドイツ社民党206議席(52議席増)、キリスト教民主同盟196議席(50議席減)緑の党90同盟118議席(51議席増)、自由民主党92議席(12議席増)、ドイツによる選択83議席(11議席減)、左翼党36議席(30議席減)、南シュレースヴィヒ選挙人同盟1議席です。
ドイツ連邦議会の選挙は、小選挙区比例代表併用制で小選挙区と政党名簿の2票制です。小選挙区の当選者が、政党名簿による比例代表議席を上回った場合に定数より超過の議席になります。
連邦議会議員選挙の争点は、①アフリカや東ヨーロッパ、アラブ地域からの大量の移民対策や②石炭や石油を燃料源とする電力の削減、③ヨーロッパ連合による経済連携、④新型コロナウイルスの感染抑制、⑤ドイツにおける気候変動対策です。
中道左派のドイツ社民党と環境保護政党の緑の党90同盟、新自由主義政党の自由民主党が、キリスト教民主同盟を政権の相手にせずに、①脱炭素の気候変動対策と②再生可能エネルギーの電力源の実現、③最低賃金の引き上げで合意を得ています。
今回の連立政権は、アンゲラメルケル首相主導の社民党や自由民主党の組み合わせを変えたことから中道左派や市場経済重視、環境保護重視のヨーロッパ連合やアメリカの外交や安全保障の懸念に持たないようになっています。
共産主義の改革派と社会民主の左派の合同政党の左翼党や大量移民の定着に反対している民族保守のドイツによる選択は、左翼本流と保守本流の争うになるほどの若年層や現役労働者、中間層に支持を増やすことのできない体質や組織スタンス、魅力を持っていません。