ドイツ連邦議会議員選挙(基本定数598議席)が、9月24日に投開票しました。キリスト民主同盟(CDU)が246議席(前回311議席)から65議席に減らしたものの、アングラ メルケル首相が4期目の連立政権を担います。
ドイツ社民党(SPD)が153議席(192)から39議席に減らしました。SPDは、メルケル政権の労働者の低賃金策や社会保障の大幅見直し策に反対して連立政権に加わらないことになりました。
その他の政党の結果は、自由民主党(FDP)が、80議席(前回議席ゼロ)、左翼党(Linke)が69議席(64)、緑の党(Grune)が67議席(63)となりました。FDPが、メルケル政権の新自由経済の対策に不満な中間層の得票像になっています。
LinkeやGruneは、①CDUに対する対決姿勢や②原発廃止の最終年限の争い、③ドイツ南部の環境対策の強化、④ドイツ東部のドイツ統合による庶民の所得の停滞、④SPD出身のゲハルト シュレーダー政権以来のの労働市場の規制緩和策(低賃金労働者の増加、失業給付の大幅な見直し)や社会保障の大幅見直し(年金支給年齢の見直し、年金支給額の見直し)に対する批判の受け皿化、⑤移民受け入れによるテロ騒動の解決で微増になっています。