私は、木下武男昭和女子大学名誉教授の労働組合とは何かを読み終えました。労働組合の関係の著作は、①組合員向けの学習本や②日本の労働組合の歴史、③幹部向けの理論が主力です。
木下武男昭和女子大学名誉教授の著作は、①ヨーロッパの歴史から労働組合のルーツと②近代社会と労働組合の関係、③労働組合の理論の再検証、④アメリカやイギリスの労働組合の組織変革の経験、⑤産業別労働組合の特徴、⑥日本の企業別労働組合の検証、⑦産業別労働組合とゼネラルユニオンの関係を説いています。
連合加盟の労働組合の役員や全労連加盟の労働組合の役員が一斉に、「企業別労働組合の解体を提唱しているのでけしからん。」、「全日本建設運輸連帯関西地区生コン支部の賛美ではないか。」、「全労連解体をアピール」 、「ナショナルセンター不要ではないか」と旧態依然の労働組合体質が現れました。
私は、運輸や建設、金属機械、一般、情報通信と言った労働組合の幹部のつきあいから産業別労働条件の確立に向けた取り組みを避けているな!と感じています。
著作の結論は、①企業別労働組合と違う非年功型の労働組合の結成と②業種別労働組合の集団労使関係の確立、③業界の構造変革を促進、④ゼネラルユニオンと言う業種別グループ連携、⑤労働組合の活動家集団の担い手です。
活動家集団は、専従委員長や専従書記長、専従執行委員会が中心です。広域の労働組合は、いくつかのブロックに分けて非専従のオルガニストを配置して、労働組合加入の対応しています。
これからの活動家集団は、専従だけでなく①企業別労働組合の活動家や②女性や若年層、外国人、障碍者の相談に対応できる方、③労働組合に理解のある弁護士や政党関係者、市民団体関係者が含まれます。
ゼネラルユニオンの結成は、全国レベルが困難なために都道府県レベルや市町村レベルの試みをしてよい。
このようなレベルの労働組合は、全労連加盟の労働組合や全労協加盟の労働組合が不在や組織の関係でない場合に可能になります。
拠点の業種別の労働組合の支部や分会が業種以外の分会結成の援助、一定の業種別グループの結成、所属労働組合の都道府県レベルの業種別グループや都道府県本部の結成ができる展望を持つ。