ラテンアメリカの2021年の政治の流れは、ラテンアメリカにおける新自由経済第一の保守と貧困格差と対峙する左派の競り合いでペルー大統領選挙やアルゼンチン大統領選挙が左派政権復帰になっています。
ペルーやアルゼンチンの国会の勢力は、以下の通りです。
ペルー共和国議会(定数130)2021年時点
与党 ①ペルーの自由(急進左派)37、②ペルーための集まり(中道左派)5、野党①人民勢力党(アルベルトフジモリ保守)24、②人民行動党(中道左派)16、③進歩同盟(リベラル保守)15、④人民変革(リベラル保守)13、⑤我らがペルー(キリスト教民主主義)8、⑥市民の力(社会民主とフェミニスト)1、⑦社会統一党(中道左派)7、⑧ポデモスペルー(社会保守)5
アルゼンチン下院議員(定数257)
与党 ①フレンテ デ トドス(ペロシ主義保守と急伸左派の合同会派)138、野党①フントス ポル エル カンビオ(社会民主とリベラル保守の合同会派)116、②国民の総意(キリスト民主主義)11、③連邦開発ユニット(ペロシ主義保守)8、④社会主義労働者党(トロツキー主義)1、⑤労働者左翼戦線(トロツキー主義)1、⑥ネウケン市民運動(地域政党)1
アルゼンチン上院議員(定数72)
与党 ①フレンテ デ トドス(ペロシ主義保守と急伸左派の合同会派)41、野党①フントス ポル エル カンビオ(社会民主とリベラル保守の合同会派)26、②在野ペロニスタ(ペロシ主義保守)3、③協和革新運動(フランス系アルゼンチン人政党)1、④リオネグロ協同党(地域政党)1
ラテンアメリカの社会構造は、①ヨーロッパ的人種や②インディオ人種、③メスティーソ(混血)人種、④アフロ人種、⑤移民者が入り混ざり、経済格差や幾重もの分断が根強い。
資源産業の経営者、金利者が富の集中を受けて、労働者や失業者、低所得者が人間以下の虫けら扱いに置かれています。
労働者や失業者、低所得者が保守政権に対してストライキやデモ行進、集会開催を継続的に繰り広げています。
ラテンアメリカにおける新自由経済第一の保守と貧困格差と対峙する左派政権や勢力は、労働組合や市民団体の大衆行動を励ますだけでなく、①EUやアメリカに対抗できる経済連携と政治連携、②資源経済の依存から脱却、③庶民が自分の頭で考え行動できる教育政策の充実に取り組まねければならない。
日本の政党や労働組合、市民団体は、ラテンアメリカの社会が経済や貿易、インフラ整備、教育といったことで日本に対する信頼を作っていくかを模索して、日本で起きている経済格差の是正に役立てることを取り組もう。