社会民主主義の理念と実践

　社会民主主義は、世界で社会民主党や社会党、社会労働党、労働党党名乗って連邦州議会や市町村議会、欧州議会に進出しています。社会民主主義の理念は、いったい何でしょうか。それは、社会主義インターナショナルのストックホルム宣言は、次のように述べています。

　民主的社会主義（社会民主主義）は、以上３つの基本原則─自由、正義、連帯──のすべてを等しく重視する。これらは相互に依存しあっており、それぞれが他の２つにとって必須条件である。われわれのこの観点に対して、自由党や保守主義者は正義と連帯を犠牲にして個人の自由を主眼におき、他方、共産主義者たちは平等と連帯の実現を追求するが、しかしそれは自由の犠牲においてである。
　民主的社会主義者たちは、多くの異なった道程を経て、これらの価値についての定義を行うに至った。われわれは世界の偉大な宗教、人道的伝統からこれらの価値を得た。しかし、その文化的、イデオロギー的相違にも関わらず、すべての社会主義者は、自由・正義（平等）・連帯の、平和で民主的な世界社会の形成というビジョンの下に結集した。

　社会民主主義は、政治をよくするビジョンの実現のために保守主義者や共産主義者のような支配体制のの行き過ぎを是正すること、それぞれの国々での基本原則の実現が様々なことです。社会民主主義は、政治や経済、イデオロギーで生き続けると考えます。
　社会民主主義の政党は、これからどのような行動を起こすかにかかっています。

　①国の経済は、市場経済を生かしつつ、住民の所得の安定と雇用の安定を基本にすること、②環境保護を経済活動に加えること、②労働者の雇用は、原則的に企業への直接雇用を進めること、③企業の労働関係の法律違反は、罰金刑ではなく懲役刑にすること、④産業政策が、社会と企業のモラルとして位置付けること、⑤国の防衛や安全保障は、近隣諸国の平和を基礎にして侵略や経済進出をやめさせることです。

　社会民主主義は、労働者のためだけでなく消費者や中小企業、障害者などの弱者を含めた住民の政策実現と政権を担える勢力になるべきです。