高校生たちは、バチェレ大統領の措置に不満を示し、授業ボイコットの継続しました。バチェレ大統領は、ピノチェト軍事政権の時の政府の教育の責任を地方自治体に委譲していたために、自治体での教育格差が生じている問題などの教育制度の改革については、大統領諮問評議会を設けて検討すると述べました。学校の設備改善、１５万５０００人を対象とする大学入学試験料給付制度なども実施されます。
高校生の代表は９日に学生大会の結論として、政府の提案を受け入れ、授業に復帰することになりました。合意した内容は、公共交通機関の運賃割引、大学入学試験料給付制度の新設です。大統領は、教育制度の改革案づくりのために大統領諮問評議会を設け、７０数人の評議員のうち高校生と大学生に各代表６人を割り当てました。
チリの高校生の運動は、反動期や平時のときでも切実な要求を実現するために教訓を与えました。
日本の高校生は、校則で政治活動や市民運動の禁止や教育での地理・歴史や公民での授業の不十分さから知的目覚めができなくなっています。当面は、校則の抜本的改定と教育基本法の具体的な学習を広げていくことです。
