足利事件は、1990年5月に栃木県足利市内のパチンコ店の駐車場から当時4歳の女児が行方不明になり、渡良瀬川の河川敷で遺体となって発見された事件でした。栃木県警がDNA鑑定だけで当時45歳だったバス運転手の菅谷利和受刑者を逮捕して自白を強要しました。
菅谷受刑者は、1審の宇都宮地裁の無期懲役に納得せずに控訴するのと同時に弁護士を変えました。2審の東京高裁と上告審の最高裁でも2000年に無期懲役が確定しても、菅谷受刑者と弁護団は、2002年と2008年に宇都宮地裁に再審請求を提出し、2008年12月に東京高裁でのDNAの再鑑定を求めた結果、2009年5月8日にDNAの再鑑定の結果が菅谷さんのDNAと犯人と思われるDNAが不一致になりました。
菅谷受刑者は、19年に亘って警察によるDNA鑑定による状況証拠と自白による強制で無期懲役になって人生を狂わせたのです。警察と検察、裁判者が菅谷受刑者の無罪と損害賠償を負うべきです。