ドイツ連邦議会選挙が、2月23日に投開票されました。ドイツ社民党(SPD)出身のオラフ・ショルツ政権が、去年の12月16日に自由民主党(FDP)出身のクリスティアン・リントナーの予算案に対する不満からドイツ社民党(SPD)と緑の党(Die Grunen)、自由民主党(FDP)の3党連立政権を問うための連邦議会での信任投票を行いました。
信任投票は、ドイツ社民党を除くキリスト教民主社会同盟(CDU/CSU)と自由民主党、ドイツのための選択肢(AFD)、左翼党(Die Linke)の賛成、緑の党の棄権で不信任になりました。ショルツ首相は、不信任を受けて20年ぶりに連邦議会を解散の上選挙の実施に踏み切りました。
選挙の結果は、全体の得票率でキリスト教民主社会同盟が28.6%、ドイツのための選択肢が20.8%、ドイツ社民党が16.4%、緑の党が11.6%、左翼党が8.8%、ザーラ・ワーケンクネヒト同盟が4.97%、自由民主党が4.3%でした。
連邦議会の議席配分は、CDU/CSUの208議席、AFDの152議席、SPDの120議席、Die Grunenの85議席、Die Linkeの64議席、その他1議席になりました。自由民主党が全体の得票率の5%未満のために議席を失いました。
民族保守政党のドイツのための選択肢、旧ドイツ社会主義統一党とドイツ社民党の左派グループの合同政党の左翼党が、大量移民の受け入れ制限や景気対策を訴えて議席増になっています。
ドイツのための選択肢以外の政党は、ウクライナ戦争への防衛装備の予算に賛成やロシアのクリミア半島の割譲に反対しています。
これは、日本の衆参両院と同じになっています。CDU/CSUは、FDPの議席を失ったためにSPDとの連立政権の交渉を始めます。